2009/07/13
・スピーチ
ツーリズムの新しい諸相
フットツーリングという旅の形 p,60 07ha049k 川井遥
【要約】
「歩く」という字は「止」に「少」がついてできている。しかし、歩いているうちにそこにある風景、そこで出会う人々の暮らしを眺めるために立ち止まる回数が増えて、歩く距離が少なくなる。それゆえ、自分にとって「歩く」という字は「止」の下に「多」を書く、と小川彰さんは述べている。そして彼は、これまでに全国の歩け歩け大会に参加しまくり、「野んびり」というグループを作ってカントリーウォークを満喫、そして今は日本中の名も知れぬ町や村を歩きその地に暮らす人々とのお付き合いを楽しんでいる旨が『フットツーリングのすすめ 自足旅行術』という本の中で紹介されている。
ところで、この『フットツーリングのすすめ』に登場する「出がらし紋次郎」という
人物は、バックパッキングの経験的アドバイスとしてウルトラ・ライト・ウェイト・パッ
キングの手法を説明している。しかしながら、日本の自然歩道は未整備で、誰もが歩いて
旅をした江戸時代の日本を振り返りつつ、誰もが楽しめる歩行文化の再創出の必要性も説いている。
この「歩くこと」についての報告は数多くあり、日本国内9ブロックの自然歩道ネットワークの整備の実態についてのものから、ジョン・ミューア・トレイル(340km)のルートの実情を綴ったもの、イギリスで一番美しい町や村と言われるコッツウォルズを歩いた人による道標やゲート、休憩施設など詳細にわたる報告まである。一方で、歴史街道必ずしも快適な道にあらずと自分の足で踏査し、大阪から敦賀までへの「さざなみ快道」などをつくりあげた快道メーカーの小西尉二さんは自分で詳細な地図を発行し、これが大人気を博しているという話もあるようだ。
『フットツーリングのすすめ 自足旅行術』の著者・山浦正昭さんは、自分の目指すフットツーリングについて、「前例のないオリジナルな旅であり、一つの芸術作品だ」と書いているが、さらに「フットツーリングという手法について日本や世界の新しい発見をするための手段であり、今までとは違った旅から、これからの社会を創りだすエネルギーを貯えたい」と綴っている。
観光立国宣言がなされてから、インバウンドツーリズムや国内観光振興に向けた施策がとらえられているが、「歩いて旅が続けられ、続けたいと思う国は、それだけ国も自然も人々の暮らしも魅力的である。歩く旅がしたくなる国はどういうものか」という視点からの指摘は他にない。
【感想】
歩いて旅をすることで、鉄道や車(言ってみれば現代で使われている旅行の足)では見つけられない、ごく小さなものを発見することができ、それが数を増やすごとに魅力、特色を形成していくと考えられる。今度の合宿で行く岳温泉も、"歩くこと"をキーワードとした観光・街おこしが行われている。調査で各コースを歩きながら岳温泉の魅力を見つけたり、歩く旅がしたくなる国、あるいは地域づくりのヒントを探したりするのも面白いのではないかと思う。
・文献研究
日本人の旅行行動と主観的健康感
後藤康彰・梅川智也 日本観光研究学会第20回全国大会学術論文集(2005年)
06HA089N 下村悠海子
1.概要
日本人の旅行行動と主観的健康感の関係を明らかにすることを目的とした。主観的健康感(健康に対する自己評価)を従属変数、旅行行動を独立変数とする回帰分析を実施し、オッズ比と95%信頼区間を求めた。「観光レクリエーション旅行」を実施した群において、健康感への有意に高いオッズ比が観察された。つまり、「観光レクリエーション行動」が健康増進に寄与する可能性があることが示唆された。
2.各章の要約
1)背景と目的
わが国では、21世紀の健康づくり政策として、2010年を目標年次とする「健康日本21」を展開している。この政策では、国民の健康寿命の延長と生活の質の向上が目標として掲げられている。本研究では、日本人に人気の余暇活動の1つである「旅行」の健康に対する効果について着目したものである。
本研究では健康のインデックスとして、「主観的健康感(健康に対する自己評価)」を採用し、日本の旅行行動との関連を調べることを目的としている。
2)方法
①研究対象と調査方法
2004年10月に全国の18歳以上の男女、4000人を無作為に抽出し、自記式アンケートを郵送法で実施した。
②調査項目
主観的健康を尋ねる設問として、「あなたは自分で健康だと感じていますか」に対して「非常に健康」「健康なほうだと思う」「あまり健康ではない」「健康ではない」の4段階評定尺度で回答を求めた。
旅行行動には、旅行の長さと行き先(国内宿泊、国内日帰り、海外)や目的(観光レクリエーション旅行、帰省や家事などの用事のための旅行、組織が募集する団体旅行、出張・業務旅行、会社がらみの団体旅行)で分類した14項目について、直近1年間に実施を尋ねて観察した。また、旅行に行く動機について、「日常生活から解放されるため」「旅先のおいしいもの、珍しいものを求めて」「保養、休養のため」など24項目について回答を求めた。
③分析
分析方法は、主観的健康感の評価につき、「非常に健康」「健康である」との回答を「健康群」、「あまり健康ではない」「健康ではない」を「非健康群」として対象を2群に分けて従属変数とした。旅行行動、旅行動機に関する回答をそれぞれ独立変数に割り当て、ⅹ二乗検定を用いて単回帰分析を実施し、「非健康群」に対する「健康比」のオッズ比と95%信頼区間を求めた。
3)結果と考察
63%の回答が得られた。「あなたは自分で健康だと感じていますか」に対する回答者を解析の対象とした。「非常に健康」が12%「健康である」が71%「あまり健康ではない」が14%「健康ではない」が2%であった。年代別にみると、主観的健康感は加齢に伴い低下している。
①旅行行動
「国内宿泊観光旅行」が62%で一番多かった。60代以上の比率が高かった。また、余暇活動と関連する「国内日帰り観光旅行」は48%、「海外観光旅行」は8%が「実施した」と回答した。
旅程の長さや行き先に関わらず、個人的な楽しみのための「観光レクリエーション旅行」の実施が、高い「主観的健康感」と関連していることが示唆された。
②旅行動機
旅行動機で回答比率がもっとも高かったものは、「日常生活から開放されるため」67%「旅先のおいしいものや珍しいものを求めて」が60%、「保養・休養のため」が51%であった。「健康増進のため」は7%で「旅先でわざわざ健康増進をはかる」マーケットがまだまだニッチであることが示唆された。
単回帰分析の結果、有意に高いオッズ比が認められたのは、「美しいものにふれるため」「旅先のおいしいものや珍しいものを求めて」「保養、休養のため」「身体を鍛えたりスポーツ、リクリエーションの技術の向上をはかるため」で、これらの動機が高い主観的健康感と関連することが示唆された。
4)まとめ
個人的な楽しみのための「観光レクリエーション旅行」が国民の健康づくりを推進する上での強力なツールとして有用である可能性が示された。あわせて必ずしも「健康増進」を目的とした旅行ではなく、個人が楽しいと思う旅行の実施が健康づくりに資する可能性が示唆された。
4.評価と感想
夏合宿のテーマにヘルスツーリズムが含まれていることからこのテーマに興味を抱いた。この論文の調査から実際に健康を意識して旅行をする人が少ないことがわかった。しかし、旅行が健康と何らかの形で結びついていることも旅行の魅力のひとつである。今後は、健康を目的として旅行する人が増えるのではないか。そのためますます注目されるヘルスツーリズムについて調査を行いたい。
5.ディスカッションポイント
今まで健康を意識して旅行をしたことはあるか、もしなければ、意識はしなかったが健康増進に寄与したと感じる旅行を挙げてもらった。
挙がった観光地は、別府・草津などの温泉地や、高尾山・蔵王・赤城山・筑波山といった山が挙げられた。それらの地での、観光行動は、足湯・温泉めぐり・サイクリング・自然体験・規則的な生活であった。
ヘルスツーリズムは、近場でも行うことができ、日帰り旅行として確立することができることがわかった。しかし、意識せずに行っていることが多い。質問対象が高齢者ならより違った結果を得ることができたと思う。
・実習
発想法入門
p,171【Ⅶ】アイディアを収束させていく方法 07ha140b 藤井英里香
【要約】
~フィリップス66法
〈概要〉全体をいくつかの6人グループに分け、グループごとに6分間話し合う。その結果を全体に報告し、出てきたアイディアからどれがよいかをまたグループで話し合い、発表して選ぶ。
〈適応〉現状の改善・組織開発・イベントの企画
〈方法〉①参加者全員に対して、この方法の概要を説明する。
②司会者は、参加者を6人ずつの小グループに分ける。
③各グループは、検討のリーダーと記録係(スポークスパーソンを同時に務める)を選ぶ。
④司会者から課題を与える
⑤各グループはその課題に関して6分間討議する。
⑥各グループのスポークスパーソンは、順番に全体会議に報告する。
⑦その報告を受けて、それらのアイディアのン中からベスト案を選ぶ。
・感想
今までは、どうしたら新しい発想を生み出せるかについての方法を学んできた。この章では多くの発想をどのように選択していくかについてのもので、参考になった。いくら多くの発想を生み出しても、選択して意思決定できなければ多くの発想は無駄になってしまうので、アイディアを収束していくことはとても大切なことだと思った。
・ディスカッション
【6人グループを2つ作り携帯電話の改善について話し合った】
1.携帯電話に対する不満を挙げた
・傷がつきやすい ・水に弱い ・通話料が高い ・充電がすぐ切れる
・本体の機種代が高い ・プランが複雑 ・機能が多く使わないものがある
・絵文字が会社によって見れないものがある ・電波が悪い
・ボタンの配置が会社によって違う
2.上記の改善策を話し合った
・摩擦で充電する(こする・ハンドルを回す)
・電波保存
3.ベスト案選択
電波保存は現在技術的に不可能なため、「摩擦で充電する」が選択された。
今は不可能でも将来可能になるようなアイディアがこのように生まれるという経験ができた。電波保存ができるような技術も近々開発されるのではないか。